復活コンビでG完封! 今季初登板の中日浜田達郎投手(21)が5回1/3を投げて3安打無失点と力投し、勝利を呼んだ。昨季5勝を挙げたが、8月に肘の内側側副靱帯(じんたい)損傷で離脱。苦しいリハビリを経て戻ってきた。右肩張りで離脱していた浅尾拓也投手(30)も2カ月半ぶりの1軍で1回無失点。投手力で巨人をねじ伏せ、連敗を5で止めた。

 「浜ちゃん」が1軍に帰ってきた。躍動感のある独特のフォームで初回を3人で乗り切ると、その後も0行進。6回に「抑えが効かなくなった。力みすぎたというのもあったかもしれない」と突然の3四球と制球を崩して降板。1死満塁のピンチでマウンドを譲ったが、高校野球のような全力投球で詰めかけた観客を魅了した。

 21歳左腕の復帰登板にチームも活気づいた。負け投手になってもおかしくない状況だったが、緊急登板した山井が1球で代打阿部を併殺に打ち取ると、その裏に打線が3安打3得点と奮起。右肩痛で2軍調整していた浅尾も「勝った場面で使ってもらって結果が出て良かった」と、8回の1イニングを3者凡退。巨人打線を相手に完封リレーで勝利した。

 浜田達 徐々に落ち着いて投げることが出来た。腕を振ったまっすぐは今でも(1軍の)打者と勝負できるかなと思った。

 左肘の故障前よりもレベルアップすることだけを考えてリハビリに堪えてきた。救ってくれたのは経験豊富な2軍にいる先輩。「川上さんや吉見さんがアドバイスをくれた」。トレーニングの方法などを細かく聞く機会もあり「以前はそこまでやることがなかった」というウエートトレにも熱心に取り組んだ。二の腕も昨年よりも5センチ太くなったという。

 浜田達 僕はしっかりと結果を残していく。それしかないですから。

 昨季は突如として現れて白星を積み重ねた。浜田達が投げれば不思議と打線も元気になった。谷繁兼任監督も「活きのいいピッチングをしていた」と褒めたたえた。最下位に沈む中、浜田達と浅尾の復活が、久しぶりに竜党を笑顔にした。【桝井聡】