八戸学院大の右腕工藤和成(かずまさ、3年=八戸学院野辺地西)が青森中央学院大戦で好救援。6回2死満塁で登板し、3回1/3を無安打無失点に抑え勝利につなげた。今季からリーグ登板の遅咲きの花が力を発揮した。

 171センチ、74キロとがっしりした体の工藤がストレートとツーシームをテンポよく投げ込んだ。6回裏2死満塁で登板。初球で遊ゴロに打ち取り、ピンチを切り抜けた。8回に四球と味方エラーで走者を出したが、あとは無難に抑え、接戦を勝利に導いた。「先頭に四球を出したのが反省点。でも課題だった走者を背負ってからの投球が良かったので自信になった」という。

 24日のノースアジア大戦で7回から中継ぎ登板し1回0/3を1安打無失点。これが大学でリーグ初登板だった。野辺地西2年の夏、チームは青森大会決勝に進出したが、八戸学院光星との兄弟対決に敗れ準優勝。工藤の登板はなかった。3年夏は3回戦で敗退。無名の工藤が八戸学院大に進み、努力を重ねて今季ようやく登板の機会を得た。

 前週ノースアジア大に1敗を喫し、負けられない八戸学院大。「投げろと言われれば毎試合でも投げる。優勝のために」と工藤は力を込めた。【北村宏平】