絶対的守護神に衝撃的な事実が判明した。阪神呉昇桓投手(33)に、米大リーグの複数球団から獲得オファーが届いていることが13日、分かった。今季は2年連続セーブ王に輝き、いまや不動の地位に君臨する。救援陣は主力が高齢化し、退団すれば来季の戦力構想で大きな痛手になる。球団は引き留めを図る方向だが、去就は不透明だ。

 「呉昇桓流出」が現実味を持って迫る。大リーグから触手が伸びていた。しかも、リップサービス交じりのスカウトの高評価ではなく、実際にメジャー複数球団からオファーが届いた。西海岸から東海岸まで、全米からのラブコールだ。

 今季は2年契約が終了するため、米球界スカウトが何度も視察していた。外国人史上最多タイの41セーブを挙げ、阪神も奮闘ぶりを高評価する。来季の契約更新に向けて下交渉を開始しているとみられるが、今季推定年俸2億5000万円からの上積みは確実だ。今後、本格的な交渉に入る。

 7日には来季の去就に関して「残りたい気持ちはある。愛着はある」と残留希望を明かしていた。だが、懸案もある。昨年11月には韓国メディアに「好成績を出せれば来年は挑戦というよりメジャーリーグ進出することになれば行って戦うべきだと考えている」と話し、将来的な目標としてメジャー挑戦をにおわせた。

 来季は34歳になり、年齢的なリミットも近づく。尊敬する韓国球界の先輩、林昌勇もヤクルトから米球界入りしており、同じ道を進んでもおかしくない。故障でCS登板できなかった。阪神残留か。メジャーか。その進路が注目される。