今季で2年契約を終える阪神呉昇桓投手(33)が来季の移籍先として、阪神との交渉を最優先に位置づけていることが14日、分かった。かねてメジャー挑戦希望があるとみられ、前日13日に米大リーグの複数球団からオファーが届いていることが判明したばかりだ。

 呉昇桓に近い関係者の話を総合すると2年間プレーした阪神との残留交渉を最優先するスタンスだという。この日は韓国メディアの中央日報が「メジャーリーグに挑戦?」の見出しを立てて報道。代理人の談話として「呉昇桓は日本でやるだけやったと考えている。メジャーリーグの方に重きを置いて検討してみる予定」と紹介している。これまでもメジャー流出危機が報じられてきたが、阪神との交渉を軽んじることはない。下交渉に入っているとみられ今後も最重要視して交渉を継続するようだ。呉昇桓自身も8日に「残りたい気持ちはある。いろんな選手と仲良くなったし愛着はある」と話していた。球団側も引き留める方向でまずは虎の思いを受け止める。

 その一方で、大リーグ球団からの獲得オファーも精査する。東海岸から西海岸まで、全米からラブコールを受けている状態だ。関係者は「同等の位置で交渉する予定」と説明する。将来的なメジャー挑戦願望もあり、来年34歳になる呉昇桓にとっては、野球人生を左右する決断になる。2年連続セーブ王の剛腕を巡って今オフは阪神とメジャーの争奪戦に発展しそうだ。