満点ドラフトじゃ! 「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が22日、都内で行われ、広島はドラフト1位の大商大・岡田明丈投手(22=大商大高)を筆頭に7人の選手の指名権を獲得した。松田元オーナーは「100点以上じゃ」と笑顔。緒方監督は今日23日に岡田のもとに指名あいさつに向かう予定で「背番号を持って行くよ」と予告。空き番となっている17番が有力で、期待の高さを感じさせた。

 広島緒方監督は今日23日に大阪で途中下車することになった。ドラフト1位の岡田のもとに指名あいさつへ。「背番号を持って行くよ」と不敵な笑みを浮かべた。球団幹部も「空きがあるでしょ」と話し、空き番となっている「17」を用意することが有力となった。

 思惑通りの一本釣りだった。「いろんなアイテムはいろんなところに忍ばせていたよ」と直前まで抽選を覚悟していたが、単独指名に成功。スカウト会議の早い段階から「(岡田指名の)希望を伝えていた」と明かした。さらに「バランスがいい。完成度が高い」と絶賛。即戦力として開幕ローテ入りを期待した。

 全体を通しても満点のドラフトだった。即戦力を中心に7人の選手の交渉権を獲得。松田オーナーは「100点以上。現場にとっては150点じゃ」とコメント。緒方監督も「バランスよく取れたんじゃないかな。活躍してほしいね」と期待を寄せた。2度のシステムトラブルによる“長期戦”だったが、一様に充実の表情だった。

 先発の補強は最重要課題だった。エース前田はポスティングシステムを利用した米大リーグ移籍を希望し、11勝をマークした黒田も去就は白紙。指揮官は2位の本格派NTT東日本・横山弘樹投手(23)、6位の左腕仲尾次オスカル投手(24)を含めて先発の即戦力と評価。「開幕ローテに入るくらいの活躍を期待している」とハッパを掛けた。

 現場の要望を聞き、フロントも即戦力獲得に尽力した。4位の王子・船越凉太捕手(21)、5位の王子・西川龍馬内野手(20)も即戦力としての評価だった。また高校生は3位の花巻東・高橋樹也投手(18)、7位青木陸内野手(17)の2人を指名。バランスよく指名。25年ぶりの優勝を目指す来季に、最高の形でスタートを切った。【池本泰尚】