海外FA権を行使したソフトバンク松田宣浩内野手(32)が、獲得オファーのあったメジャー球団の環境を視察するために、渡米を検討していることが24日、分かった。

 松田は前日23日、パドレスのプレラーGMらと福岡市内で会談。関係者によると、初対面となった今回は具体的な条件提示はなかったが、本拠地となるカリフォルニア州サンディエゴの環境について紹介されるなど、獲得への熱意を伝えられたという。

 今後はパドレスとの交渉を進めるとともに、メジャー他球団からのオファーを待つ構え。交渉をスムーズに進めるために、経験豊富な米国の大物代理人との契約も視野に入れているという。

 米国では12月7日(日本時間8日)から10日(同11日)までテネシー州ナッシュビルでウインターミーティングが開かれる。松田のもとに今後、新たなオファーが舞い込めば、各球団から直接話を聞くために、松田本人がウインターミーティングに合わせて渡米するプランも浮上している。ただ、12月8日から14日まで予定されているチームのハワイ優勝旅行への参加も希望しており、今後の動向はまだ流動的だ。

 松田は国内の他球団に移籍する考えはなく、メジャー移籍かソフトバンク残留かで検討中。ソフトバンクからは、結論を出す期限については設けられておらず、場合によっては越年も視野に、来季のプレー先を熟考する構えだ。

 この日は福岡市内で行われた球団納会ゴルフを欠席したが、今後も球団行事や選手会行事、テレビ収録などが立て込んでおり、渡米するとしても12月以降となる見通し。松田は焦ることなく、じっくりと選択肢を見比べ、来季への決断を下す。

 ◆パドレス 米西海岸カリフォルニア州のサンディエゴが本拠地。ホーム球場はペトコパーク。今季はナ・リーグ西地区4位。日本人では過去に大塚晶文、井口資仁(現ロッテ)が所属。リーグ優勝2回、地区優勝5回。チーム名はスペイン語で神父の意。