巨人高橋由伸監督(40)が11月30日、レッドソックス上原浩治投手(40)の来春キャンプ来訪を熱望した。投打の看板として長くチームを支えた2人は、誕生日(75年4月3日)まで全く一緒の同い年。培った信頼関係があり、昨オフは上原が中心となって開催したイベントに高橋監督が登場した。「問題がなければ、個人的には来てもらいたいです。1日でも2日でも。上原は現役。ピッチャーにとって刺激になる」と、上原が在籍するレ軍と、上原自身のコンディションに配慮しつつ語った。

 上原の宮崎キャンプ来訪が実現すれば、巨人に在籍した最終年の07年以来となる。エースとして海を渡り、クローザーとして世界を極めた。野球に向かう誠実でストイックな姿勢は年々増す勢いで、孤高の人との接点は、特に若い選手にとって、この上ない財産になる。高橋監督は松井秀喜氏の来訪にも期待を寄せている。松井氏については「調整中です。もうちょっとしたら(日本に)戻ってくるのでは」とし、「(2人が)来てくれたら。僕らの時代の4番とエースですから」と思いをはせた。

 打線の真ん中に松井と高橋由がいて、マウンドには上原がいた。時代を築いた面々が高橋監督を縁として宮崎に再び集まる。巨人らしい再会が実現すれば、チームにとってもファンにとっても素晴らしいことが起こったことになる。【宮下敬至】