若虎よ「2軍」は禁句や!! 阪神掛布雅之2軍監督(60)が若手への意識改革に乗り出す。19日、西宮市内の鳴尾北小学校での野球教室を終えると寒空の下で熱い思いを明かした。

 「1軍と2軍は一緒。2軍も2軍と思わず、1軍の戦力だと分かって、やってもらいたい。2軍と思って欲しくない。2軍だからという気持ちを捨ててもらいたい。2軍だからといって腐る必要はないんだから」

 13年10月にGM付育成&打撃コーディネーターに就き、2年間、2軍選手の気質を肌で感じてきた。「2軍」であることのコンプレックスを感じる必要はないのだ。自ら「2軍」の枠にとらわれてしまうことほどもったいないことはない。今後、若手が一堂に会した際に話す方向だという。

 現有戦力の底上げは首脳陣の責務だ。前日18日まで台湾を訪れ、ウインターリーグを視察した。巨人堤GMとはファーム組織について意見交換。3軍制を敷くソフトバンクの強さも目の当たりにしてきた。だからこそ強調して言うのだ。

 「育成を含めて、すべてが戦力。ソフトバンクは3軍まで戦力があるし、巨人も来年(3軍制が)スタートする。ソフトバンクの強さは秀でているでしょう。2軍も強いですからね」

 ファームの充実も課題だが、まずは現有の若手戦力の自覚をうながす。来春はスタッフ会議などで新人の映像をチェックし、戦力の把握に努める。「頭に入れておくほうがいい」。2軍監督として、あの手この手で強化する。【酒井俊作】