連覇への鍵は、真中流コミュニケーションだ。ヤクルトが21日、優勝旅行先のハワイ・ホノルルからチャーター便で成田空港に帰国した。真中満監督(44)は常夏の地で、来季に向けた構想を練っていた。「選手の気持ちを理解した上で、話しかけるべきタイミングを見ていきたい」。対話の方法論に目を向けていた。

 1冊の本から考えがまとまった。長男丈君(法政高3年)から借りた「一瞬でYESを引き出す 心理戦略。」という本。バラエティー番組などでも有名な「メンタリスト DaiGo」の作品だった。バカンスムードのハワイで、読み込んだ。「ちょっとした言葉遣いや、話すタイミングの重要性を学んだ。采配にも生きてくるところはあると思う」と野球にも通じる可能性を感じた。

 14年ぶりにリーグ優勝を達成した今季、選手との一定の距離感を重視。「効果が薄れる」と、むやみに選手へ話しかけることは避けてきた。自ら掲げるモットーに、メンタリズムを掛け合わせる。「メンタリスト MitsuRu」が、巧みな話術で連覇&日本一へと導く。【栗田尚樹】