巨人戸根千明投手(23)が、異国でのハードトレで心身を鍛え上げた。今月上旬から22日に帰国するまで、米国フロリダ州でマシソンとともに自主トレ。午前4時30分に起床し、ウエートトレ、走り込みなど10時までぶっ通しで行われ「マッチョな外国人に囲まれ、無我夢中でやった」と振り返った。1回の食事の量は2000キロカロリーに設定され、体重は1キロ減の92キロ。脂肪を筋肉に変え、体が引き締まった。

 投球の幅を広げる機会にも恵まれた。マシソンの紹介で、11年に11勝を挙げたウォーリー(オリオールズ)とキャッチボール。カットボール、ナックル、シュート系の変化球の握りや投げ方を伝授された。「こんなに曲がるものかと。練習して使えれば、使っていきたいです」と意欲を示した。今季は右打者には1割2分8厘に対し、左打者には2割3分9厘。左対策として、新球に磨きをかける。

 “狩猟トレ”では、ここぞの集中力を鍛錬した。マシソンに連れられ、狩りに成功。約5時間息を潜め、大きな黒豚を仕留めた。現地では英語での会話にも挑戦。試行錯誤しながら、語学も学んだ。「いろんなことを吸収できたし、充実した3週間でした。この経験を生かせるように」と来季の飛躍を誓った。【久保賢吾】