阪神一二三慎太外野手(23)は16年シーズン、育成選手として再出発する。10年ドラフト2位で入団も、ここまで1軍出場なし。15年シーズンはウエスタン・リーグで打率2割3厘、2本塁打、9打点に終わっていた。

 「本当に悔しい思いでいっぱいです。このままでは終われない。結果を残して1年で絶対にまた(支配下に)戻ってみせます」

 12月上旬、鳴尾浜の2軍施設で自主練習を行っていた一二三は、そう語っていた。育成選手としての再契約が悔しくないはずがない。今、胸中にあるのは、支配下登録復帰への強い決意だけだ。

 球団首脳の話によれば、一二三の背番号は自身の名字と同じ「123」となることがすでに決定しているとのこと。かつては東海大相模のエースとして夏の甲子園で準優勝に輝いた。聖地での野球を知りつくす男が、再出発する。