ロッテ角中勝也外野手(28)が、3つのこだわりで西武秋山が持つプロ野球記録の216安打更新を目指す。16日、QVCマリンでトークショーを行い安打量産をファンに約束した。12年に首位打者を獲得した男だから目標は高い方がいい。イベント後は報道陣に「200打てればベストです」と答えた。大風呂敷を広げるタイプではない。安打記録更新を目指すかと聞かれると「ハイ」とうなずいた。

 3つのこだわりがある。1つは左手のグリップを3本指から4本に増やすこと。昨年9月2日の日本ハム戦で死球を受け、左手薬指と小指を骨折した。それまで人さし指と小指は使っていなかったが、薬指が曲がらなくなったため小指を添える握りで自主トレを始めた。「痛みも違和感もない。これでやっていこうと思う」と方向性を定めた。

 打順の理想は2番だ。「1番が一塁に出てくれればゲッツー狙いで一、二塁間が空く。そこを狙っていけばヒットは増える」と言う。1番の出塁率が高ければ理想だ。一塁手もベースに付くからヒットゾーンは広がる。俊足を警戒すれば配球も直球が増える。

 そしてDHが希望だ。「守備に大きな不安がありますから」と言うが、もちろん打撃に集中できる。「指名打者がいいですね。ライバルはデスパイネです」と言って笑いを誘った。角中のヒットが増えれば優勝も近づく。【矢後洋一】