2度沢村賞に輝いたかつてのエースの金言を生かし、先発ローテ入りだ! 福岡県内で自主トレ中のソフトバンク千賀滉大投手(22)が19日、OBの斉藤和巳氏からのアドバイスを胸に、先発ローテの座を奪う決意を明かした。

 「1年間、1軍で先発で投げ続けたい。すごい人たちがいるから大変だけど、割って入っていかないと」

 千賀はこのオフ、斉藤氏とゴルフを回る機会があり「1人でやれないやつは弱い。皆でやるのは楽だし、1人でやらないとダメ」と助言を受けた。「和巳さんはリハビリの時も1人でやっていたし、見習わないといけない」と、孤独トレを決意。「来年は先発ローテに入れ!」とハッパをかけられ、今月半ばまで1人で自主トレを続けてきた。

 現在は、動作解析にも精通する鴻江寿治トレーナー(49)のもと、中日吉見らとフォーム分析などを含めれば午前10時から午後11時まで練習漬けの日々。この日は八女中央大茶園でランニングメニューをこなし、久留米市野球場でキャッチボール。雪でブルペン入りは回避したが、順調な仕上がりをアピールした。

 すでにブルペンで4連投するなど、仕上がりは自己最速。「2月は最初からバンバンいかないといけない立場。打撃投手もできるようにしておかないといけない」と、キャンプ序盤からフル回転するつもりだ。フォーム分析の成果として、制球力もアップしたという。鴻江トレーナーも「今年の千賀はいい。下半身主導で、肩に頼らずに投げている」と太鼓判を押す。

 1日の食事の回数も増やし、体重も自己最重量の87・8キロまで増量。昨季終盤に先発として2勝を挙げ、ポストシーズンでは救援役を担った。今年プロ6年目。最速156キロを誇る剛腕は、球威、制球力ともにアップさせ、先発ローテ争いに殴り込みをかける。【福岡吉央】