昨年10月26日にオリックスを戦力外となった鉄平外野手(33)が26日、現役引退を決断した。神戸で「土谷鉄平、引退します。ここで区切りを付け、新しい道に進んでいこうと思います」と話した。独特な打撃フォームから安打を量産し、楽天に所属した09年には打率3割2分7厘で首位打者をマークした天才肌の左打者が、静かにバットを置く。

 待っていた入団テストは実現しなかった。戦力外通告を受けて以降、国内球団のテストを希望。年明けは西武渡辺らと、千葉・館山でトレーニングを積んできた。千葉での練習を22日に打ち上げ、神戸の自宅に戻り「春季キャンプまで待ってみます」と話していたが、オファーは届かなかった。

 大分・津久見高から、00年ドラフト5位で中日入団。05年11月に楽天に移籍し、登録名を土谷鉄平から鉄平に改め、頭角を現した。09年は「3番・鉄平-4番・山崎武司」のコンビで活躍し、球団初のクライマックス進出に大いに貢献した。13年12月にオリックスに移籍。15年間のプロ生活を「やり切りました。思い残しは、ないです。一番の思い出は、入団ですね。この世界に入ることができたことです」と話した。今後の予定は未定。