「セ・リーグ ファンミーティング2016」が14日、横浜市内で開催された。

 因縁の戦いに燃えないはずがない。ヤクルトのドラフト1位の原樹理投手(22=東洋大)が、阪神ドラフト1位の高山斬りを誓った。セ・リーグのファンミーティングに出席。過去に対戦経験はないが、「周りはすごく意識すると思う。9人の中の1人だし、チームの勝利が最優先されると思いますけど…。自分の持ち味である内角を攻めて抑えたい」と闘志を燃やした。

 昨年のドラフト会議で、ちょっとしたハプニングが起きた。阪神高山を1位指名した真中監督が外れくじにもかかわらず、当たりくじと勘違いし、ガッツポーズを決めた。「外れ1位」で原樹が入団する運びとなった。「高山をくじで外して自分が入った。外して良かったと思われるような活躍をしたい」と悔しさを糧とする。

 互いに開幕1軍入りへ着実にアピールを続ける。原樹も既に開幕ローテ入りを当確させた。オープン戦に3度登板し、11イニング連続無失点を継続中。開幕第3戦の27日巨人戦(東京ドーム)でのデビューが濃厚だ。順当にローテを守り抜けば、5月8日の阪神戦(甲子園)で初対決する可能性が高い。「高山は柔と剛を兼ね備えた打者。器用だし。今の活躍は聞いている。僕も負けられません」と意気込みを口にした。不思議な縁を感じずにはいられない相手を抑え、自身の価値を証明する。【栗田尚樹】