阪神原口文仁捕手(24)がプロ初の先発マスクに抜てきされ、9イニングをフルに守り抜いた。

 大きなピンチは2度、訪れた。勝ち越した直後の6回、先頭ロペスに甘めの外角直球を痛打され、三塁打にしてしまう。絶体絶命の局面だが苦心して切り抜けた。そして、勝利目前の9回には1死後、倉本に三塁打を許してしまう。同点機で先発岩貞の白星が吹き飛びそうな展開だったが、マテオのスライダーなどを駆使して、しのぎきった。

 27日に育成選手から支配下登録されたばかり。初めて味わう、格別な白星。クラブハウスに消える直前に語った喜びの声をたっぷりとどうぞ。

 -9回はどんな心境か

 原口 一番は点をやりたくないけど、それを考えるとキツキツになって(配球も)一辺倒になる。打者に集中して、同点までは裏の攻撃もありますから。マテオのいい球をね。昨日、受けて、分かってきた。要求できたし、組み立てられて抑えられて良かった。

 -初先発マスクで白星

 原口 とてつもない喜びです。味わったことがない…。なかなか9回をかぶることがなかった。1軍の試合で(マスクを)かぶれて勝って、いいスタートになりました。ありがたかったですし、充実した1試合でした。

 -リードの反省点は

 原口 サダ(岩貞)の6回の入り方がもったいなかった。ロペス選手のところですね。