阪神金本監督が、広島18回戦で鳥谷を先発メンバーから外すという重い決断を下した。金本監督は「2、3回、話をしたのかな。メンタル的なこともあったし、調子そのものも外れることが本人のためにもね。自分自身のためとチームのため。これ以上、トリをさらし者みたいにするわけにいかない」と説明した。

 攻守に不振の遊撃手を外す荒療治が施された打線は4回までに4得点したが、メッセンジャーが不安定で逆転を許した。しかし、この夜の阪神はいつもと違った。6回2死満塁で、原口がファウルで粘った末に左前へ逆転の2点打。執念の一打に「当たりはよくなかったが、しっかりたたけた」と喜んだ。

 今後の鳥谷起用法については、心身ともにリセットを図り、将来に向かわせる。今後は三塁など遊撃以外のポジションに取り組む可能性も出てきた。「時間を置いてベンチから見るとか、闘志というか、メンタル的なものが出てくるまではね」とも話す。スタメン復帰の時期を探りながら、復調を目指す。「超変革」をスローガンに掲げた。なりふり構わないタクトで、広島戦連敗を「9」で止めた。