旭川大が函館大を3-0で下し、開幕2連勝を果たした。1点を先制した6回。3年秋から主将を務める7番生田雄也捕手(4年=旭川工)が右翼へ2点本塁打を放ちダメ押しした。「何が何でも絶対勝ちたくて、1敗している気持ちでいった。強いスイングを心掛けた」。守備でも4投手を好リードし完封リレーに導いた。3回先頭への四球で初めて走者を出したが、次打者が送りバントを狙って浮いた打球に飛びついて捕邪飛に仕留め、攻守でチームの先頭に立った。

 持ち味はこの日見せた打力より、二塁送球1秒76の強肩。前日27日には視察したプロのスカウト陣がストップウオッチを片手に計測する姿もあった。鷲田義典監督が「真面目で練習が大好き」と認める努力家。毎日45球、体で後逸を阻止する練習を繰り返す。高校2年秋に投手から転向した守備の要に誇りを持つ。

 旭川工3年夏に主将として甲子園出場。野球は高校までと考えていたが、全国勝利に未練を残し、大学でも続けている。4年目。まだ全国舞台には立てていない。この秋がラストチャンス。「野球を続けたい」とプロ入りを夢見ており「全勝して優勝したいけど、先を見ないように」と、今は目の前の戦いに集中する。【保坂果那】