函館大の151キロ右腕、吉田雅貴投手(4年=秋田中央)が1日、プロ志望届を提出し、全日本大学野球連盟のホームページで公表された。受け付けが開始されたこの日、北海道内で一番乗りで提出した。「上のレベルでやりたい。親への恩返しをしたい」とプロへの思いを口にする。

 1年春から主戦としてマウンドを任されてきた。同年秋には無安打無得点を達成。大学入学後の全シーズン、リーグ2位で全国出場の経験は高校時代から通じてないが、リーグ屈指の好投手として活躍する。8月27日の旭川大戦では自己最速を2キロ更新する151キロをマーク。大台に乗せた速球はスカウト陣から「球質がいい」と評価される。阪内俊喜監督(60)も「なかなか頑張っている。本人の希望に添えば」と後押しする。

 小学2年時に東京ドームで初めて巨人-横浜戦を見た時からあこがれてきたプロの世界。夢をかなえる前に、目指すのは現在戦っている自身大学最後のリーグ戦での悲願の優勝。2連敗を喫し、厳しいスタートだが「チームに貢献できれば」。プロ入りを引き寄せるためにも、勝利のためにも、腕を振り、自信を持って運命のドラフト会議の日を待つ。

 ◆吉田雅貴(よしだ・まさたか)1994年(平6)9月16日、秋田県潟上市生まれ。小学4年から野球を始める。秋田中央高では1年春にベンチ入り。2年夏は背番号10で県大会準優勝。同年秋から背番号1で東北大会進出。3年夏は県大会初戦敗退。函館大では1年春に先発デビュー。同年秋には5勝無敗、防御率0・00で最優秀投手、優秀選手、ベストナイン、2年春は優秀投手を受賞。家族は両親。176センチ、77キロ。右投げ左打ち。