不思議な本塁打だった。

 3回、中日福田永将内野手(28)がとらえた打球は左翼席コンコースに届く大アーチ。

 バットを豪快に放り投げ、一塁にゆっくり歩き出したが、場内は逆に静まりかえった。その静かすぎる様子から、ファウルと思った人もいたかもしれない。カープファンで赤一色に染まったマツダスタジアムが起こした珍現象だった。

 福田は「高めは全部いこうと思っていた。先ほど打ち損じていたので、今回とらえられて良かったです」と会心の8号ソロを振り返った。