CS準備が整った。広島新井が19号2ランを含む2安打3打点で連敗ストップに貢献した。101打点とし、10年以来、2度目の大台超え。DeNA筒香が好調でタイトルこそ厳しいがヤクルト山田を超え、リーグ2位に浮上だ。

 1回2死一塁で小川の初球真っすぐを捉え、右中間を破ると、走者丸が一気に生還。3回2死一塁では小川の落ちる球を拾い、左翼へ19号中押し2ランだ。

 「田中、菊池、丸がよく塁に出てくれるからね。河田さん(三塁コーチ)もよく回していただいて。みんなに感謝しています」と、しみじみ話した。10年に自己最多112打点をマークすると翌11年は93打点ながら打点王のタイトルも奪った。しかし、Bクラス4位だった、そのオフのコンベンションで言った。

 「記録には残ったけどファンの皆さんの記憶にはあまり残っていないのかな、と思う」。この年、3月に東日本大震災が発生。開催日程を巡って奮闘した労組プロ野球選手会長という重責を務めながらのタイトルにも心から喜べなかった。

 今回は違う。優勝という大きな目標の中での大台超えが何よりうれしい。「本当に格別です。調子も良くなってきたし。CSに向けてね。短期決戦は一発勝負だから。攻めていかないと」。CSを勝ち上がって、日本シリーズへ。ベテランは次の目標を見据えている。【高原寿夫】

 ▼39歳の新井が阪神時代の10年以来4度目のシーズン100打点。39歳以上のシーズンに100打点を記録した選手を出すと

 41歳 09年山崎武(楽)

 40歳 88年門田(南)

 40歳 08年ローズ(オ)

 40歳 08年金本(神)

 39歳 07年山崎武(楽)

 39歳 16年新井(広)

 新井が5人、6度目。セ・リーグでは40歳の08年に108打点をマークした金本に次いで2人目になる。