巨人から1位指名された中京学院大・吉川尚輝内野手(21)が、目力(めぢから)で山下スカウト部長に強烈な印象を与えた。岐阜・中津川市内の同大で24日、指名あいさつを受け、評価、今後の予定などを説明された。同部長に「目つきがいい。闘争心を感じたね。(元広島の)前田智徳のようなね」と言わせ、ハートをガッチリつかんだ。

 走攻守3拍子そろった技術の高さは広く知られていたが、野球人に必要な勝負師としての資質も「Aランク」だった。本人は「初めて言われました」と苦笑いだったが、リオ五輪中に阿部も卓球の石川佳純の目力を絶賛するなど、アスリートには不可欠。同部長も「大事なこと。彼がセカンドに入れば、チーム力はアップする。即戦力で期待しています」と話した。

 大志を抱き、プロの門をたたく。1年目は「開幕1軍」が目標。将来的には「ゴールデングラブ賞、盗塁王、首位打者を取れるような、息が長く、記憶に残る選手に」と初々しく語った。前夜は、大学の先輩で日本シリーズ出場中の広島菊池のプレーに興奮。「菊池2世」と期待される大学NO・1野手は、先輩の姿を自身の未来予想図に重ね合わせた。【久保賢吾】