新天地のスタートは、あいさつ回りから-。FAで日本ハムから巨人に移籍した陽岱鋼が、1月は川崎市内のジャイアンツ球場で自主トレを行うことを決めた。故郷の台湾で年越しした後に来日し、早ければ1月11日にも日本で始動する予定。1月は温暖な場所で自主トレをする選手が多いが「ジャイアンツ球場で調整します」と、巨人の2軍本拠地を鍛錬の場に選んだ。

 陽なりの決意の表れだ。「まずはあいさつをしないといけない」。日本ハムで11年間プレーし、顔見知りの選手も多いが「巨人では1年目」と謙虚に構える。阿部や坂本らは海外自主トレ中で、1月上旬に主力組がジャイアンツ球場に来ることは少ない。それでもチームに溶け込むため、スタッフや若手選手ら会える人には率先して自己紹介をすることを最優先と考えた。

 19日に都内で入団会見を実施した直後から、周囲の反応が変わった。「会見後に銀座に買い物に行ったら『ジャイアンツの陽だ!』って言われたんですよ」と球界の盟主の一員に加わったことを実感した。「今までと違うプレッシャーがある。自分の行動、言動は注意しないといけない」。1日でも早く仲間入りを果たすため、まずは礼を尽くす。【浜本卓也】