春季キャンプ各クール終了時に、担当記者が選んだ「ピカイチルーキー」を紹介します。イチオシ新人を心技体3段階(◎文句なし、○順調、△もうひと踏ん張り)でチェックします。
中日2位京田、はみ出るくらい存在感を
中日のドラフト2位京田陽太内野手(22=日大)【心=○、技=○、体=◎】
違和感なく1軍キャンプに溶け込んでいる印象だ。最大の武器である脚力は即戦力を着々と証明している。ランメニューは合同自主トレから継続して高い数値でクリア。二盗のタイムはチームトップ級の3秒2。アンツーカーの境目からの一塁帰塁タイムも0・7台で、ともに大島にひけをとらなかった。
守備では脚の運びやスローイングなどは及第点。なれない連係プレーにぎこちなさが残ったくらい。本人は「堂上さんは10年やっている。差を埋めないといけない」と言うが、他球団スコアラーは「走って、守ってから入る選手。それを武器に出場機会を得られれば、荒木のようになるかもしれない」と評する。
気になることは1つ。ノック中に「京田いたのか」とヤジられるのが定番。声がなかなか出ない。遠慮だろう。森監督はレギュラー候補として見込んでいる。溶け込むのはいいが、はみ出るくらいの存在感を見せてほしい。【中日担当 柏原誠】

- 投内連係を行う京田(中央)。左は堂上、右は亀沢(撮影・前岡正明)
阪神2位小野に金本監督「素材ドラ1」
阪神ドラフト2位小野泰己投手(22=富士大)【心=○、技=◎、体=○】
第1クールから4度のブルペン入り。新人は通常、オーバーペースになりがちだが、すべて直球のみとマイペース。表情もあまり変えることなくひょうひょうとしており、度胸もありそうで「心」は○評価とした。
「技」は◎評価。ブルペンで抜群の投球を披露し金本監督に「素材という面ではドラフト1位ぐらいの評価はある」と言わしめた。
「体」は○評価とした。まだ細身で肉体的に向上の余地はありそう。キャンプでの筋力強化に期待だ。【阪神担当 梶本長之】

- ブルペンで腕をしならせて投球する阪神小野(撮影・上田博志)
日本ハム1位堀は宮西ばりのテクニシャン!ファンもうなる
日本ハムのドラフト1位堀瑞輝投手(18=広島新庄)【心=△、技=◎、体=○】
心=△ この日の沖縄・国頭での2軍キャンプ、第1クール最終日に初ブルペン入り。高めの直球限定で30球も、スリークォーターから球威ある投球を連発した。「ちょっと投げ始めてから、良い感じだった」と手応えつかんだ一方で「苦手なカメラが、すごい向いていたので緊張しました」。試合中は気にならないようだが、人見知り克服を目指す左腕。プロの洗礼にタジタジだった。
技=◎ WBC代表メンバーの日本ハム宮西を、ほうふつとさせる角度ある投球フォーム。ブルペンを見つめていた多くのファンも唸るほど、力強いボールを投げ込める。今後、持ち味のスライダーなど変化球が解禁したら、さらに可能性が広がるだろうと期待大。
体=○ ランニングメニューが苦手なようで、今キャンプの300メートル×6本走では「死にかけました」と苦笑い。伊藤総合兼2軍投手コーチは「まずは、しっかり投げられるだけの体力を」と強化を最優先に挙げる。着実な体力向上で、レベルアップを目指していく。【日本ハム担当 田中彩友美】

- ブルペンでキャンプ初投球する堀(撮影・黒川智章)
広島ドラ1加藤は強心臓
広島ドラフト1位加藤拓也投手(22=慶大)【心=◎、技=△、体=○】
1クールは3度ブルペン入りした。特に初ブルペンとなった1日は制球がまとまらなかった。2度目のブルペン以降、徐々にフォームが安定。制球もまとまってきた。そういった点を踏まえ「技」は厳しめの△評価。ただ本人も実戦型を強調しているだけに、実戦登板が増える第2クール以降の投球に期待したい。
新人ながらどっしりした体つきで、全体練習後はウエートトレーニングで肉体強化する。体は順調そのものの○評価か。第1クールで文句なしの◎評価は心だろう。注目される中でも自分のペースを崩さない。
緒方監督を前に投げた初ブルペンも「知らなかったです。いてもいなくても、やることは変わらないので、気にしても仕方ないかなと思います」と強心臓ぶりを示した。【広島担当 前原淳】

- ブルペンで投球練習を行う広島の加藤(撮影・清水貴仁)
ソフトバンク・ドラ1田中ファンサービスも◎
ソフトバンク・ドラフト1位田中正義投手(22=創価大)【心=◎、技=○、体=○】
注目のドラフト1位新人として首脳陣やファンの熱視線を受ける中、第1クールでは3度ブルペン入り。佐藤投手コーチが絶賛するなど、首脳陣の評価も上々。期待通りのボールを投げ込んだ。自己評価は辛口だが、それでも「いいボールも何球かあったので、そんなに悲観はしていない。まだ始まったばかりなので」と、表情は穏やかだ。
長距離は得意ではないが、初日の12分間走では投手のノルマである2850メートルをクリア。週末には練習後にサイン会を開催するなど、ファンサービスも◎。プロの世界で自慢の速球がどれだけ通用するのか、実戦デビューが楽しみだ。【ソフトバンク担当 福岡吉央】

- ソフトバンク・ドラフト1位の田中正義
ロッテのドラ5有吉、抜群コントロールで評価↑↑
ロッテのドラフト5位の有吉優樹投手(25=九州三菱自動車)【心=◎、技=◎、体=◎】
心 新人投手で唯一、第1クール5日間、全てでブルペン入り。最終日の5日は初めて100球を超える105球を投げた。5日間合計で約350球。周囲は飛ばしすぎを心配するも、「投げられる時に投げておきたい。疲れた時に、どう投げられるか」と目的意識がしっかりしている。
技 制球が素晴らしい。まだブルペンとはいえ、直球の8割近くでストライクのコールを受けた。伊東監督も「四球から崩れることはないだろう」。下位指名とはいえ、即戦力として評価が急上昇。このまま行けば、右の中継ぎに割って入る可能性がある。
体 新人で気疲れもある中、毎日ブルペンで投げられる体力がある。「下半身は多少張ってますが、肩は大丈夫です」と涼しい顔だった。【ロッテ担当 古川真弥】

- ブルペン投球するドラフト5位の有吉優樹
オリックスのドラ2黒木に監督も高評価
オリックスのドラフト2位黒木優太投手(22=立正大)【心=◎、技=○、体=○】
オリックス新人の中で、ドラフト2位黒木が初日のブルペンから目立っていた。
福良淳一監督(56)からはFA人的補償で加入の金田とともに「2人とも真っすぐが強いね」と高い評価を得た。
最速153キロ右腕は「監督の姿は見ないようにしてました。自分の世界に入り込めていた」と振り返った。それでも環境に慣れるのに必死で「まだユニホームに着られている感じがする」と苦笑いしていた。【オリックス担当 大池和幸】

- オリックス・ドラフト2位の黒木



