ソフトバンク松坂大輔投手(36)が今日11日の中日戦で2年ぶりにヤフオクドームのマウンドに立つ。10日はダッシュや外野で強めのキャッチボールを行った。報道陣には「投げる前の日はしゃべらないんで」のフレーズを2度繰り返した。西武時代からのルーティーンだが、昨年の2軍戦前日や今季も2軍の練習試合前日などは取材に応じていた。いよいよ本気モードになった証しだ。予定は5イニングで、9日には「楽しみもありますが、緊張と言うか、ドキドキと言うか。与えられたイニングをしっかり投げられたら」と本拠地登板を心待ちにしていた。

 ヤフオクドームの登板は移籍1年目の15年3月17日ロッテ戦以来725日ぶり。その時は平日ナイターにもかかわらず3万3946人が集まった。久々の本拠地登板に球団も昨季限りで終了していた「松坂弁当」を急きょ50個準備する。球団関係者は「前回はまだ弁当がなかった。松坂投手が投げる試合で松坂弁当を出そうと決まりました。個数もほかの選手より多いくらい」と話す。高校時代の横浜にちなんだシューマイや米国にちなんだUSビーフなどが入っている。

 前回4日ヤクルト戦(鹿児島)は3回を2安打2失点。53球の半分以上が変化球だった。最速140キロながら、打たせて取る投球スタイルを確立しつつある。肩、肘の状態もよく、球数が多くても問題はない。中田、摂津との3人で開幕6番手を争う中、本拠地での大事なマウンドとなる。【石橋隆雄】