楽天が開幕戦で劇的勝利を挙げた。敵地でのオリックス戦は4-4で延長戦に突入。11回表、2番右翼で先発したカルロス・ペゲーロ外野手(30)がセンター5階席に特大の勝ち越し1号2ランを放った。5回表には銀次内野手(29)が今季チーム1号となるソロを放つなど、1発攻勢で4時間5分の熱戦を制した。就任2年目の梨田昌孝監督(63)には、2年連続の開幕白星となった。
打った瞬間に三塁側ベンチの全員が立ち上がった。ペゲーロも確信に満ちた表情で一塁に歩き出す。打球がセンター後方の5階席に飛び込むと、京セラドーム大阪にどよめきが起こった。特大の推定140メートル弾。「いいコースに来たら、強くたたくことだけを考えていた」。ドミニカ共和国出身の大砲は事もなげに振り返った。
嫌なムードを振り払った。序盤で4点をリードするも追いつかれ、打線は6回以降ヒットすら出ない。しかし、ペゲーロの考えは違った。「確かに6回以降はいい当たりは出ていなかったが、みんな集中力は切らしていなかった。だからオレの1発につながったんだ」。
来日1年目の昨年、51試合で10本塁打を残した。クリーンナップを打てる力とパワーを十分に備えているが、梨田監督から与えられた打順は2番。それでも戸惑いはなかった。「テキサス・レンジャーズにいた2015年にも2番を打ったことがあるし、違和感はないよ」。楽天の監督に就任以来、大リーグ式の「攻撃的2番」にこだわっていた梨田監督の期待に、開幕戦から見事に応えた。
その梨田監督は「もうちょっと近くに打てばいいのに。何もあんなに深いところに打たなくても」と、ジョークを交えながらペゲーロをたたえた。2番から外国人を3人並べ、5番に銀次、6番に今江を置く攻撃的オーダー。銀次が相手エース金子を実質的にKOするチーム今季1号を放つなど、結果的には打ち勝つ格好となった。
昨年に続く開幕白星。ただ、ソフトバンク相手に快勝した昨年の1勝とはちょっと重みが違う。開幕投手に内定していた岸と開幕2戦目に予定した安楽が直前に離脱という「逆境」を乗り越えての1勝だ。「お客さんはワクワク、こちらはハラハラした試合を取れたのは大きい。チームが1つになる」と梨田監督。近鉄、日本ハム監督時代に続く「就任2年目優勝」に向け、まずはいい感じで滑りだした。【沢田啓太郎】



