中日が早くもスペシャルローテを繰り出す。11日からのヤクルト3連戦(神宮)は“初ずくめ”の3人を先発に立てる可能性が高まった。10日はナゴヤドームで投手練習が行われた。

 初戦はバルデスが先発。開幕2戦目から2連続の中4日登板だ。短い登板間隔を得意としてきた39歳左腕だが、実は連続の中4日は来日3年目で初めて。「まったく問題ない。ヤクルトはいいチームだけど、大丈夫だ」。2連続で100球以上投げて好投したベテランへの信頼は厚い。

 残り2枚は又吉とジョーダンが有力になった。又吉はプロ初先発。入団して昨年まで3年連続で60試合登板。今年初めてキャンプから先発に挑戦したが、開幕はブルペンで迎え、ロング救援をこなしながら谷間での先発機会をうかがってきた。この2試合はベンチ入りしながら完全休養。「中継ぎじゃないですか。与えられたところで仕事をしたい」と冷静に話した。

 ジョーダンも開幕から中継ぎ要員で、今季初先発となる。岡田の不振で左の救援が手薄にもかかわらず、先発投入される。神宮では昨年、先発3試合で2敗、防御率12・75とデータも悪い。

 昨年先発で6勝した左腕に対する首脳陣の期待は高い。「まだ何も聞いていないけど、中継ぎでも先発でもチームに貢献したいね」と意欲的だ。

 今季まだ1勝。先発に勝ちはついていない。大野、若松、吉見と並ぶ週末に比べて苦心の3連戦ともいえるが、森監督のチャレンジが流れを変える一手になるかもしれない。【柏原誠】