貴重な1点を運んできたのは、やはり4番だった。中日の4番平田が5試合連続打点をマークした。初回1死二、三塁。DeNAクラインのカットボールをとらえた。右翼へ大きな飛球を打ち、三塁走者のルーキー京田を悠々と本塁までかえした。

 「内野が前進していたので、最低でも犠牲フライというシンプルな気持ちで打つことができました」

 終わってみれば追加点はなく、スミ1で勝利。平田が打った先制の犠飛が、V打となった。ビシエド、ゲレーロの両助っ人大砲の状態が上がらない中、3番大島とともに得点源になっている。4番に座った19日阪神戦(ナゴヤドーム)から5戦で2本塁打7打点、打率3割7分5厘。毎試合、得点に絡んでいる。

 最下位に沈む苦しい状況も、頼もしい4番がチームを引っ張っている。20日の本拠地でのお立ち台では、ファンに向かってお願いした。「ビシエドは本塁打か三振かと、みなさんもそんな気持ちで見ておいてください」。不調に苦しんでいる同僚の分も、平田が打つ。