ソフトバンク先発の東浜が日本ハム打線を7回1失点に抑え、2勝目を挙げた。今季自己最多となる119球。投げられた手応えと、投げすぎた反省が入り交じった白星だった。

 「ボール自体は走っていたけども、投球リズムとかみ合っていなかった。もっとそこをアジャストしていかないといけない」。初回。西川、近藤を三振に切るなど11球で3者凡退。快調な滑り出しを見せた。それぞれ走者は1人しか出していないのに2回が27球、3回も23球を要した。同時に3回まで5奪三振。「毎回のように走者を出してしまったし、(味方打線に)追加点をもらうためにもそこは意識していかないと。次の課題ですね」。4、5回も先頭打者に安打を許したが、併殺打に打ち取り、ピンチを脱した。3人でイニングを切ったのは初回と6回だけ。「思った以上に球数が増えていた。本当なら8、9回は投げないと」と口元を引き締めた。

 とはいえ、粘りの投球は成長の証しでもある。初回に味方打線が4点をプレゼント。「0-0のつもりで投げようと思った。自分の間で投げることができた」。7回にはレアードにソロ弾を許し「あれは失投」と反省したが、それまでは粘り強く投げ抜き、日本ハムに流れを傾かせることなくマウンドを守った。昨季は9勝を挙げたが、規定投球回数にあと8イニング足らなかった。悔しさと経験が今季のバネになっている。「今年が本当の勝負なんで。去年のことを生かすためにも今年が大事。しっかり自分の仕事をしていきたい」。背番号16は、笑顔を見せることなくキッパリと言った。【佐竹英治】