キャプテン福留の存在感はプレーだけではない。練習から若手や新加入の糸井にアドバイスを送る姿が目立つ。金本監督も「選手同士の意見は全然いいと思う」と、経験を還元してくれることを期待した。

 バースデーゲームは雨に流れたが、福留の表情は明るい。室内練習場でキャッチボールやフリー打撃を終えると報道陣から飛んだ「誕生日ですね?」という質問に「そういう日もあるよ」と笑いロッカー室へと消えた。本塁打&打点はキャリアハイにも近い数字だが、指揮官の願い通り「アニキ超え」となれば、優勝にグッと近づく。【桝井聡】

 ▼金本の満40歳シーズン オフに左膝を手術し、迎えた08年シーズン。40歳となった4月3日から9日後の同12日横浜戦で史上37人目の2000安打を達成。5月13日広島戦では400本塁打、8月16日横浜戦で2000試合出場と記録ラッシュ。6月には打率4割1分3厘、6本塁打、20打点で月間MVPも獲得した。シーズン通算でも打率3割7厘、27本塁打、108打点と堂々たる数字だった。

 ◆40歳以降の金本 40歳となって以降の通算675試合、544安打はいずれもプロ野球最多。80本塁打、297打点はともに2位(最多は門田博光で、133本塁打、398打点)。全試合出場3度(08~10年に40~42歳)は最多で、09年に41歳で達成したフルイニング出場はプロ野球最年長。41歳0カ月だった09年4月8日広島戦、同10日巨人戦と、史上最年長の1試合3本塁打と、衰えを見せず打ちまくった。