打てず守れず…。阪神は、5度目の挑戦でも「貯金5の壁」を破れなかった。勝てば金本知憲監督(49)就任後最多の貯金5になった2日のヤクルト戦(神宮)に競り負けた。得点は高山の先頭打者本塁打による1点のみで、2度の好機で4番福留が凡退。主砲は「俺のせい」と自分を責めた。守備でも高山、キャンベルらのミスが相次ぎ、金本監督は「もういいでしょ」とあきれるしかなかった。

 金本阪神が壁を突き破れなかった。終盤に競り負け、敵地神宮で初戦を落とした。金本監督の就任以来最多となる貯金「5」をかけた試合で5連敗。勝てば、一気に乗っていけただけに、悔しい敗戦になった。

 「分からんね。いいピッチャーやし。あと1本が出なかった。それも野球ですから。結果として」

 指揮官は天敵の出現にも淡々と振りかえった。ヤクルトの新戦力ブキャナンに対し、高山の先頭打者弾による1得点に終わった。4月4日の前回対戦でも糸井のソロ本塁打だけ。これで2戦2敗。今季はジョンソンやマイコラスら苦手としてきた投手を攻略したが、新たに右腕が立ちはだかった。

 しかも4番福留のブレーキが痛い。3回には好機で併殺打。5回の得点機でも遊ゴロに倒れ、ブキャナンには7打数ノーヒット。「俺のせいだ。それだけの打順を打たせてもらっているわけだから、責任がある」。打線の核として、敗戦を一身に背負った。6番鳥谷以降も無安打に終わり、打線は勢いづかなかった。

 もう1つの要素が貯金量産を阻害した。開幕から何度も見られた守乱だ。2回には高山が中村の飛球をグラブに当てながら、捕球できなかった。この走者が同点のホームを踏んだ。キャンベルもファウルを落球し、2戦連続の失策が記録された。6回にはマウンド付近に打ち上がったフライを内野陣がお見合い。1つのミスが出ると、今季は連鎖反応のように続くケースが目立つ。守備の乱れの質問が出た時、金本監督は思わず苦笑。あきれ果てたように言った。「もう、いいでしょ、それは」。もはや語るに値しないということか。悪い流れを断ち切れずに、終盤の失点につながった。

 広島が勝ったため、いずれにしても首位に立つ可能性はなかった。それでも、もったいない黒星に映る。発展途上のチームは一進一退でペナントレースを争っていく。【田口真一郎】