半世紀ぶりの4連続完封に挑んだ巨人菅野智之投手(27)の挑戦が終わった。初回に先頭高山の二塁打から1死三塁となり、打者は糸井。2ストライクから内角にスライダーを差し込んだ。「真っすぐ1本に張っている感じがあった。迷わず、3球勝負。中途半端な気持ちではありません」。極限で下した決断に後悔はないが、捉えられた打球は右前で弾んだ。28イニングぶりに本塁を踏まれた。

 偉業への意識は確かにあった。「(意識が)ないわけがない。ただ、点を取られて割り切れました」。以降の意識は最少失点で切り抜けることだけ。悔やまれたのは3回、福留に逆球を運ばれた2ランだった。「あれは完全に失投です」。勝敗の分岐点となった場面が苦い記憶に残った。