左アキレス腱(けん)断裂からの復帰を目指しファームで調整中の阪神西岡剛内野手(32)が26日、鳴尾浜で故障後初めてとなるシート打撃に取り組み、実戦感覚を確かめた。

 「バットに当たるかなという不安の方が大きかった」と振り返ったが、第1打席の初球、竹安の投じた直球を見事にはじき返した。ライトの芝生に打球が弾むのを確認した瞬間、左拳を高く突き上げて喜びを表現した。5打席すべてで左打席に入り、安打性は3本。復帰初のシート打撃は上々の結果だった。

 「10カ月ぶりだったかな。久々に生きた球を打った。5打席あって4本は芯でとらえられていた。自分が思い描いていたよりはいい結果。本当に試合の気持ちで打席に立ちました」

 シート打撃を見守っていた浜中2軍打撃コーチは「今すぐにでも実戦にいけるような感じ。初球からまっすぐを打ち返せるところ。これが1軍の打者。さすがやな」と評価した。

 西岡は「(投げた竹安と松田が)気を使って打たせてくれた」と謙遜するが、順調な回復ぶりを披露。後半戦の切り札へ。西岡剛の復活が、いよいよ近づいてきた。【真柴健】