中日森繁和監督(63)は前ソフトバンク松坂大輔投手(37)のテスト実施後、取材に応じ、合格を出したことを明かした。復活への高い期待を口にした。

 「この時期にこうやってブルペンで投げられて、変化球も何種類か投げてくれて、はっきり言ったら、このままずっと見たいという気持ちになった。このままキャンプに連れていく予定でいます。合格とは言わないがまだずっと見たいなと。まだバッティング見ていないんで。見てからです(笑い)」

 ソフトバンクで苦しむ姿をずっと気にかけていた。昨年11月に退団が決まったあとも、状態確認を継続。キャンプ直前のテスト実施に至った。

 「直接話したり、かわす言葉は少なくても今までを見ているし、やってたこともあるので、言わなくても気持ちは分かる。うちのチームでどれだけ出し切ってくれるか。気持ちよく野球をさせてあげる環境にしてあげたい」

 キャンプは1軍の沖縄・北谷からスタートさせることを明言。「ブルペン入るだけでなくゲーム形式にも入ってくる。どこまでくっついてくるのか楽しみにしています。10勝、20勝しろとは言わない。自分がやり尽くすまでここでやってみればいい。それを結果で出せれば一番いい。松坂世代と言って後ろ姿を追いかけてきた若い連中もいる。全部見せて、使って、言葉で体で、後ろ姿で、いろんなものを教えてほしい」。

 チームが若返りを図る中で、あえて37歳のベテランを獲得した。西武時代にコーチと選手として接し、松坂大輔という特別な選手に対する思いは人一番強い。

 「ソフトバンクで納得せず終わってしまっているので。ここでやめるというのか、まだやりますというのかは分かりません。でも、そういう道を私が作ってもいいのかなと感じたのは間違いない。そういう気持ちにさせた何かがあいつにはあるのだろう。大輔というものに対して期待やいろいろなものがあるから多くの人が集まったのだと思います」と取材を締めた。