<中日5-4阪神>◇30日◇ナゴヤドーム

 阪神は投手の交代機を見誤った。リードを奪いながら6回に痛恨の満塁本塁打を浴びて逆転負け。球の上ずり始めた下柳剛投手(41)を引っ張って、試合を落とす結果になった。

 下柳は持ち味のコントロールがさえて3回まで3者凡退に仕留める好投。しかし、4回から雲行きが怪しくなった。

 この回に1点を失うと、5回は目に見えて制球が甘くなる。先頭の藤井から2連打を許し、無死二、三塁とされた。ここは要所を締めて無失点で切り抜けたが、お役御免とはならなかった。

 代え時に見えた6回も続投し、四球も絡んで1死満塁となる。指揮官は「粘っていくのが下柳の投球。何とかしてくれるかなと思った」というが、藤井に投じた4球目は左翼フェンスを越えた。

 下柳は報道陣の「不運な当たりもあったが」との問いに「安打は安打」と答えるのがやっと。痛い星を落とした悔しさがにじんだ。

 [2009年6月30日23時7分]ソーシャルブックマーク