新しい巨人の18番が誕生した。ソフトバンクからFA宣言した杉内俊哉投手(31)が23日、都内のホテルで巨人と4年総額20億円(推定)で契約し、入団会見を行った。来季の目標として、背番号と同じ「18勝以上」を明言し「開幕投手」も視野に入れると宣言。原辰徳監督(53)も歓喜のツッコミを披露する爆笑入団会見だった。左腕では中尾碩志以来2人目となるエースナンバーを背負う「8代目18番」が、巨人の未来を明るくする。

 優勝するため、自分を超える-。杉内の口から飛び出した並々ならぬ決意表明だった。「毎年、特に数字の目標とか設定はしないんですけど」と前置きしつつ、「あえて言うならば05年に18勝というキャリアを残して以来、そのキャリアを超えていない。そのキャリアを超えられるように18勝という数字を目標にやっていこうと思います」と、高らかに宣言。開幕投手に関しても、「内海という素晴らしい、実質巨人のエースがいますので、負けないようにやっていこうと思ってます」と堂々と誓った。

 もちろん、口だけではない。「10年間ホークスでやってきたことを、ジャイアンツで出すことが僕の使命だと思います。自信はあります」と、通算103勝の経験があるから言える。巨人の左腕では2人目のエースナンバー。「みなさんに背番号18番を認めてもらえるように、一生懸命頑張ります」と締め、杉内の新たな野球人生が始まった。

 晴れやかな杉内の右側にはニコニコとほほ笑む原監督。杉内が発言すると、原監督がすかさず合いの手を挟む。喜びに満ちた合いの手は、報道陣の爆笑を誘った。

 まずは杉内が「18勝以上」を宣言すると原監督は唐突に「18と18番。それと18勝。ホップ、ステップ、ジャンプ!」と高らかに合いの手を入れた。やや戸惑い気味の報道陣を見ると「あんまよく分からなかったな」と照れながら言い、今度は大爆笑を誘った。

 続いて杉内がセ・リーグの特徴、打撃について「セ・リーグの場合は、バントもして、打って、走る。本来の野球のスタイルだと思いますので、高校のころを思い出しながら、プレーしていこうと思います」と言うやいなや。

 原監督

 打順は9番でいきます!

 開幕投手争いについて原監督は「候補はいっぱいいると考えています。その中で、3月イッピ(1日)くらいに決めたいと思います。今は決まっていません」と言いつつ、杉内の可能性を問われると「可能性はジューブンにあります。それはもう十分あります」。ノリノリの表情で十分を「ジュー」と伸ばして発音。入団会見とは思えない絶妙なコンビネーションに、原監督の期待の大きさが垣間見えた。【金子航、斎藤庸裕】【2011年12月24日付

 日刊スポーツ】