<オリックス4-1横浜>◇12日◇京セラドーム大阪

 オリックス先発オルティズが冷や汗のち、快汗の3勝目だ。横浜戦で5回2/3を1失点で、本拠地初のお立ち台をゲット。その晴れ舞台で「数時間前にはパニックになっていた」と爆笑カミングアウトだ。

 スカイマークへも電車を乗り継いで通う。そんな「電車好き」があだとなった。この日も神戸・六甲アイランドから住吉駅でJRに乗り換え、いつも通り京セラドームを目指した。だが大阪駅に向かうはずが普段と景色が違う。どうしてトンネルに入ってるんだ!?

 乗っていたのはなんと、尼崎駅から分岐する東西線直通だった。慌てて大阪天満宮駅で下車。片言の日本語に身ぶり手ぶりを交え、必死になって駅員にドームへの道を尋ねた。

 球場到着は試合開始1時間半前の午後4時半。本来2時から全体練習は始まるが、オルティズには「短い時間で集中したい」と特別に3時半入りが認められている。それでも1時間の“遅刻”だった。しかもタクシーに乗ればいい所を駅員の説明通り、地下鉄を乗り継いでドーム前千代崎駅へ。「元メジャーリーガー」の大冒険だった。

 赤堀投手コーチは「冷や汗かいていい運動になったんじゃない」と冷やかしたが、本人も「勝てるなら次も同じように来ようか」とニヤリ。負ければ“失態”も勝てば“縁起物”。ともあれ横浜に連勝、借金は5に減った。【松井清員】