<横浜4-3広島>◇2日◇福島

 新天地で受ける声援が力になった。巨人から横浜にトレードで移籍した真田が移籍初勝利を挙げた。「こんなに早く1勝できるとは思っていなかった。びっくりしています」と、笑顔でファンに応えた。

 ピンチでも冷静だった。4-2の4回1死一、二塁で登板。広島緒方をカウント2-1と追い込むと、内角シュートでバットをへし折った。どん詰まりの打球が左前に落ち1点差に詰め寄られたが「2点差あったから、同点だけは避けたかった。最少失点に抑えられてよかった」と、後続をピシャリ抑えた。この日、真田との交換トレードで巨人に移籍し初の適時打を放った鶴岡に負けじと、力のこもった投球で追加点を許さなかった。

 先月10日、突然のトレード通告を受けた。戸惑いもあったが「心機一転、頑張りたい」と前向きにとらえた。古巣の弟分との約束がある。1学年下の巨人金刃は同じ関西出身。オフにはグアムで合同自主トレした間柄だ。移籍が決まった際、「オレも頑張るからお前も頑張れ」と伝え、言葉通りに勝利に貢献した。真田は「横浜の一員になれた?

 まだまだですよ。ファンの皆さんに認めてもらわないと」と謙遜(けんそん)したが、あいさつ代わりの快投でファンの心をつかんだ。【古川真弥】