ソフトバンク小久保裕紀内野手(36)が3年ぶりの30本塁打で逆転Vへ望みをつなぐ。球宴から一夜明けた2日、新幹線で大阪へ移動。2日間オフのあったナインに対し1軍最年長は無休だったが、3日からの後半戦へ、闘志をむき出しにした。「あと12本は打ちたいね。まず30発にいきたい」。開幕前から具体的な数値目標を一切、口にしなかった男が、今季初めてその「数字」を明かした。前半戦は78試合で18発。残り46試合で大幅なペースアップを要求されるが「感触はある」と言い切った。

 球宴前の5試合で18打数9安打7打点、打率5割、3本塁打と上昇カーブを描いた。布石は7月21日オリックス戦の7回にあった。2番手宮本との打席で「四球になったけど、これだという感覚がきた」と振り返る。毎年、試合数が進むにつれ、ずれが生じる打撃フォームを修正。現在は左足の上げ幅をわずかに減らした。同26日ロッテ戦では福岡ヤフードームで6年ぶりの1試合2発を記録。「中堅、右中間に飛んでいるしね」と手のひらに残る感触は本物だと信じている。

 杉内、和田、川崎が北京五輪のためチームを離れた。全球団で先発投手2人が抜けたのはソフトバンクだけという苦しい台所事情を救うには、打線の援護は不可欠。首位西武とは5・5差だが「(五輪組が)戻って来るころは(逆転優勝を)狙える位置にいるかどうかはっきりしていると思う」。五輪期間中にゲーム差を詰めるためにも小久保のバットが火を噴く必要がある。

 3日からは敵地でオリックス3連戦。対戦打率3割4分7厘は対パ球団では最高で、得点圏打率も6割4分3厘と勝負強い。巨人時代の05年(34発)、ホークスでは02年(32発)以来となる30ホーマーへ、背番号9が量産態勢に入る。【押谷謙爾】