<オリックス4-1ソフトバンク>16日◇京セラドーム大阪

 お立ち台へ向かう小松に、清原から声がかかった。「(インタビューを)生で聞いてみたいな」。清原がカメラマンのすき間から、腰をかがめてみつめる中で、ヒーローは話し始めた。

 「清原さんがいてくれて(チームのムードが)すごくいい。感謝してます」。最後はおなじみの「織田裕二のモノマネをする山本高広」のマネだ。「キタッ、キタ、キタァ、キタ、キタアアアッ」と5回叫ぶ。清原も手をたたいて喜んだ。

 叫ぶ権利がある。6回無失点の13勝目は、球宴直前から負けなしの7連勝。圧倒的な前向きさが土台にあった。チームは3連敗していたが「(連敗が)クライマックス・シリーズ(CS)じゃなくて良かったと開き直った」という。5回は3者連続三振も、6回には連続四球などで2死満塁。「ここを抑えればチャンスが来る。自分自身を出していけば必ず勝てると思った」。

 大石監督も勝負に出ていた。試合前に投手陣の前で「(中継ぎ陣は)残り13試合全部いってもらうつもりだ」と指揮を執って初めてムチを入れた。球の上ずってきた小松を6回で降板させ、5人のリリーフ陣を投入。執念でCS進出マジック10を点灯させた。

 手綱は緩めない。大石監督はマジック点灯にも「まだ分かりません。(我々は)挑戦者です」と口もとをしめた。だが「(3連敗の)札幌は忘れました」と笑う。シーズンは最終コーナーを回った。振り返る必要はない。総力戦で8年連続Bクラスのトンネルを脱出する。【今井貴久】