ダルビッシュ部屋で佑ちゃん獲得へ。日本ハムが12日、千葉・鎌ケ谷でスカウト会議を行い、来年秋の目玉となる早大・斎藤佑樹投手(2年)の密着マークを再確認した。山田GMは「ぜひほしい選手だから、当然1位。今まで通りしっかりやっていく」と力強く宣言した。

 高校時代から目立った実績がある斎藤は、国内外を問わず多数の球団がマークする逸材。日本ハムは、すでに早大OBの大淵スカウトを配置し、年明けにも早速、視察を行っている。来年の注目選手ではあるが、今秋の指名候補と平行しながら、重点ポイントには違いない。

 大淵スカウトは「試合の中で調整できる、対応できる、これが一番の魅力」と斎藤の投球術を高く評価。当然、他球団も熱心で、特に神宮が本拠地のヤクルトは1位候補に挙げている。高田監督と仲の良い山田GMは「ヤクルトには渡せられない」と、神宮のスターを“強奪”する意欲は満々だ。

 次代のスター候補獲得へ、受け入れ態勢を整えるプランも浮上。ダルビッシュが昨オフまで3年間使用した鎌ケ谷の「勇翔寮」404号室を空けて待つ計画だ。昨年入寮した中田が使用する案もあったが実現せず、今年のルーキーも別の部屋が決まり、空室のままになっている。

 球団スタッフが部屋割りを決めるが、球団関係者は「マスコミに注目される部屋だから、やっぱり(注目度が)それなりの人になるのかな」と話す。人気と実力を兼備した佑ちゃんなら「出世部屋」にふさわしいという声が上がっている。ダル部屋を切り札に、争奪戦必至の“恋人”を追い続ける。【村上秀明】

 [2009年1月13日10時43分

 紙面から]ソーシャルブックマーク