育成枠からはい上がって“父”に恩返しを果たす。楽天の新人合同自主トレは14日、Kスタ宮城で第1クールを終了。育成ルーキーの森田丈武内野手(28=四国・九州IL香川)は長年、昭和の名投手・江夏豊氏(60=野球評論家)の力を借りてプロ入りの夢をかなえた。江夏氏と師弟関係にあった野村監督の胴上げを目標に、1日も早い支配下選手登録を目指す。
ひたすらボールを打ち返した。ティー打撃を終えた森田は、自主トレでは初めてのマシン打撃も行った。「かなり、アドレナリンが出てます」。泉犬鷲寮に戻っても、室内練習場でバットを振り、自慢の長打力のレベルアップに励む。恩人への感謝の思いが、森田の体を動かしている。
高校卒業後、元中日の故江藤慎一氏が設立した江藤塾ベースボールアカデミーに入団。江藤氏の紹介で、江夏氏と出会った。そしてその際、茨城・つくば市の実家近くに江夏氏の夫人の実家があることも分かり、家族ぐるみの付き合いに発展。米独立リーグのチームに入団する際は、江夏氏が関係者を紹介してくれた。森田も楽天入団が決まった直後の昨年12月には、東京にある江夏氏宅のリフォームを手伝った。
縁は、まだある。くしくも楽天野村監督は、江夏氏が南海に所属した当時の監督。阪神時代の先発から、守護神として君臨するきっかけをつくった恩師だ。その江夏氏から森田は「野村さんなら間違いない。認めてもらえるように頑張れ」と言葉をかけられた。「野村監督からは打撃だけでなく、野球のすべてを学びたい」と森田。夢の実現の土台を築いてくれた「もう1人の父」に晴れ姿を見せるため、まずは育成選手という肩書を外す。【由本裕貴】
[2009年1月15日10時53分
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