<ロッテ2-1ソフトバンク>◇17日◇千葉マリン

 ソフトバンク和田毅投手(28)が「鬼門」で132球の熱投を見せた。ロッテ戦で今季3度目の先発。2回に1点を失ったが、以後は度重なるピンチを切り抜けて7回まで投げ切った。負けたくはない。8回の攻撃中、和田はベンチ前へ出て黙々とキャッチボールを始め、続投の“意思”を示した。松中の遊ゴロの間に同点に追いついたのを見届けると、ようやくグラウンドを退き腰を下ろした。

 霧雨の中で苦しんだ。2回2死からベニーを歩かせると、竹原に痛恨の適時二塁打を浴びた。フェンス直撃の当たりで1点を失った。昨季は千葉マリンで4試合の登板で0勝2敗、防御率6・48と苦手にしていた。3、4、5回と得点圏に走者を背負いながら意地で踏ん張った。

 「球数が多かったものの、何とか粘って試合をつくることはできたと思う」。“弟子”への思いが体を突き動かした。ロッテ先発は1月の自主トレをともにした大嶺。自分の言葉を熱心にノートに書き取っていた姿は今も忘れていない。「彼には頑張ってほしいけど、シーズンが始まれば敵同士。負けるわけにいかなかった」。6、7回は打者6人に対し5奪三振。白星はつかずとも、意地とプライドは見せつけた。

 [2009年4月18日11時10分

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