<中日1-7ヤクルト>◇13日◇ナゴヤドーム

 中日井端弘和内野手(34)が、6回の遊撃守備の際に右手に打球を当て、途中交代した。打撲とみられ、14日の出場は未定。1番打者として打線の復調を導いていただけに、衝撃が走った。適時打が出ない打線は8安打を放ちながら1点止まり。ヤクルトに今季2勝6敗となり、5位に転落した。巻き返しをはかる落合竜にとって、攻守の要である井端が離脱となれば痛すぎるアクシデントだ。

 ナゴヤドームのため息は、やがてざわめきに変わった。0-3の6回2死二、三塁の守り。遊撃井端が川島慶の三遊間への痛烈な打球をはじく間に2人の走者が生還し、ビハインドは5点に広がった。だが、しゃがんだまま動かない井端の姿は、失点以上の衝撃を呼んだ。打球が右手に当たっており、トレーナーに付き添われてベンチ裏へ。そのままデラロサと交代した。

 井端は「まだちょっとわからないです」と言い残し、試合途中で病院に向かった。チーム方針で詳細は明かされなかったが、打撲で骨には異常がないようだが、14日の出場は未定だ。

 ようやくつながってきた打線の象徴が井端だった。右目の異常でキャンプを3週間離脱。開幕直後は本来のキレを欠いていたが、4月後半になって復調した。5月6日の広島戦で1番に入ってからはこの試合途中まで7試合連続安打、打率3割4分6厘をマーク。この日の第1打席でもカウント2-0からファウルで粘り、ヤクルト石川から左前打を放っていた。

 井端が途中交代した打線はチグハグな攻めが目立ち、反撃も1点止まり。落合監督は「勝負ごとだから負けていいことはないんだけど、こういう負けのほうがすっきりしていいんじゃないか。その代わり、接戦になったときに拾う野球をしなきゃな」と話した。だが、その打線に井端がいなければ、そう簡単に勝ちを拾えなくなる。【村野

 森】

 [2009年5月14日10時38分

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