<ロッテ1-1巨人>◇3日◇千葉マリン

 延長戦になると、巨人が勝てない。3日、ロッテ2回戦で球団史上初の4試合連続となる延長戦に突入し、4時間4分の末に引き分け。不調のセス・グライシンガー投手(33)が7回1失点(自責0)と好投し、中継ぎ陣も踏ん張った。いかんせん打線がつながらない。6回、亀井義行外野手(26)の4号ソロで、20イニング続いたゼロ行進に終止符を打つのがやっと。今季の引き分けは6で、開幕からの延長戦で8試合連続白星なしは1950年以来の「珍記録」となってしまった。

 「延長が好きなんです!」。原監督は最後にほくそ笑んでみせた。巨人の長い歴史で初めてとなる4試合連続の延長戦。またも1本が出ず引き分けた。

 千葉マリンはこの日も本塁方向へ風が吹き、投手有利のコンディション。ロースコアの接戦は想像に難くなかった。ロッテ戦はベンチワークの応酬になることが多い。05年に交流戦がスタートした直後は歯が立たなかったが、最近は6連勝。原監督の繊細かつ大胆な采配によるところが大だった。球場入り前にマッサージを受け前夜の緊張をほぐした指揮官は、序盤から少ない好機をモノにするべく手を打っていった。

 (1)2回無死一塁

 カウント0-2から、絶好球を三邪飛した李承■を即刻ベンチへ下げた。29打席無安打と不振を極め、貧打の元凶となっていた助っ人に、早々とジャッジを下した。「ウオーミングアップ不足。しっかり準備が整っていなかった」と交代理由を説明した。

 凡退の直前、李承■は1度打席を外し足もとをならす動作と同時に、三塁コーチボックスに視線を送っている。原監督は調子の上がらない打者に対し、積極性を促す狙いでヒットエンドランのサインを出すケースがある。1度送ったサインを見落した李承■を「集中が欠如している」と判断した可能性が高い。李承■は「ノーコメントでお願いしたい。体調は問題ない。打ち損じ?

 思い切って振っていったから…」と足早に引き揚げた。

 (2)5回2死無走者

 打者亀井に対し、カウント0-3から「待て」のサインを出さなかった。「『待て』が出ていなかったので、思い切って振っていった」と振り返った亀井は、この打席まで2安打。前日の練習で「両脇をギュッと絞り、コンパクトに」と直接指導した成果を出していた。セオリーではないノーサインの結果は、逆風を突いての4号ソロ。“虎の子”になるはずだった先制点となった。

 万策を尽くした。だがこれ以上、得点を奪うことができなかった。7回は阿部、10回は坂本が得点圏に走者を置き三振。11回は四球で無死の走者を出したが、送りバント失敗と併殺打でつぶしてしまった。延長4試合、46イニングで5得点。拙攻克服という課題は明確に出たが、原監督はこう結んだ。「ややもすれば連敗だった。粘って。ナイスゲーム」。不慣れなパ・リーグ相手のビジターで1敗3分け。通算15時間43分もの辛抱を通したら、2位ヤクルトとのゲーム差は0・5開き4となっていた。4日の全体練習は中止。しばし休んで、後は爆発するだけだ。【宮下敬至】※■は火へンに華

 [2009年6月4日8時34分

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