<巨人4-5横浜>◇7日◇東京ドーム

 39歳になっても、悔しさは原動力になる。横浜は吉村のアーチで1点差にした8回2死一、二塁。主砲村田が目前で敬遠され、打席の佐伯貴弘内野手(39)が燃える。カウント0-1から、豊田の外角直球を左中間へ逆転2点二塁打。17年目のベテランは、二塁ベース上でガッツポーズした。

 佐伯は「確かに燃えましたね。明日どこか1面にしてくれるかな。最下位だからないかな」。田代監督代行が6日、新聞の1面を飾れば「監督代行賞」を出すことを宣言していた。

 9日に55歳になる田代監督代行は「村田は歩かされても、佐伯だからね。何とかすると思った」と佐伯の底力を信じていた。4日広島戦でも5点差を逆転勝利。逆転の「オバQ野球」は、首位の巨人相手でも生きていた。新聞の1面には「ウチは借金しているチーム。巨人戦はチャンス。記事も大きくなるでしょ」。1面でなくても最下位でも、田代ベイはあきらめない。

 [2009年7月8日8時55分

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