<楽天1-4日本ハム>◇9日◇Kスタ宮城
首位を快走する日本ハムが、2年ぶりの7カード連続勝ち越しを決めた。1-1の8回、糸井嘉男外野手(28)の右前打からの4連打で3点を勝ち越し、楽天に競り勝った。糸井は3回にも先制の左前適時打を放つなど3安打の活躍で、初めてトップに立った7月20日以来の首位打者に再浮上した。2位ソフトバンクに敗れた3位西武に10・5ゲーム差をつけ、パ・リーグも2強に絞られつつある。
ニキビを隠すために張った左ほおのばんそうこうが、上下に揺れた。糸井が前日8日の4安打に続き、今季初の2試合連続猛打賞。「何とか勝ちに貢献できるようにと思っているだけです。しっかりと集中できています」と笑顔をみせた。3番に入れば33打数19安打で打率5割7分6厘。驚異の数字をたたきだし、左脇腹を負傷している稲葉の代わりを堂々果たしている。
試合前には同郷(京都)の楽天野村監督に「こら」と呼び止められ「絶好調やな」と声をかけられた。あまり他球団の選手の顔など覚えない野村監督からの一言に、目の前では恐縮しきり。だが「返答」はグラウンドで示した。
両チーム3回に1点ずつ取り合ったまま迎えた8回。打ちあぐねていた長谷部の前に簡単に2死となったが、初球のストレートを右前へはじき返す、この日3本目の安打で出塁。直後に球場は地震で揺れたが、ここから高橋、小谷野、二岡と打線が一気につながり3点を挙げた。4試合連続2ケタ安打と好調な打線。着火したのは紛れもなく糸井だった。
2軍でもがいていたころは“ぽか”も目立った。2死三塁の場面の走者時には、外野に飛球が上がると帰塁してタッチアップを狙ったことがある。3アウトで攻守交代となる中、1人全力疾走で本塁を目指した。コントのようなほほえましい光景だが、本人は笑うことができなかった。
チーム内の流行に乗って、首には「健緑石」のネックレスを巻いている。天然鉱石で、関節痛や筋肉疲労に効くと言われている。だが糸井は「効用?
ケンリョクって感じです」。球宴にも出場し大ブレークした今でも、根っこの部分にある愛すべきキャラクターは変わっていない。
味方投手陣が4打数無安打に抑えた楽天鉄平に代わり、リーグ首位打者に返り咲いた。「最後にこれだったらいいですけど、まだまだ試合があるんで。1試合1試合頑張ります」。貯金は今季最多の22。投手出身野手の大きな挑戦が成し遂げられたとき、チームのV奪回もついてくるはずだ。【本間翼】
[2009年8月10日8時59分
紙面から]ソーシャルブックマーク



