<阪神6-1中日>◇12日◇京セラドーム大阪

 中日李炳圭外野手(34)が5月27日以来となる今季2打点目をマークし、阪神岩田に一矢報いた。7回1死三塁で初球の外角カットボールを中前にはじき返し、三塁走者を迎え入れた。「うれしい」と日本語で喜びを表した。

 必死だった。不振のため開幕スタメンを外れ、5月に1軍昇格したが出場3試合で2軍落ちした。腐らずにチャンスを待ち、今月8日に再登録。以来「6番ライト」で4試合連続スタメン起用されている。3年契約の最終年。結果を残さなければ再契約はない。「久しぶりにファームから上がってきた。みんな疲れている。ボクは大丈夫」と懸命のアピールを続けている。

 李の奮起は単なる打線強化というだけでなく、チームのカンフル剤にもなる。右翼は、今季レギュラーが定まっていない守備位置。8月はここまで小池、野本、李の3人が起用された。この日中堅で先発した英智や、2軍の平田、中川、井上、中村一らもライバル。スキあらばとって代わろうと、チャンスをうかがっている。激しいチーム内競争は攻撃力アップの源。李はさらなる大暴れで、V奪回への隠し味になる。【村野

 森】

 [2009年8月13日10時31分

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