阪神真弓明信監督(56)が、CS進出に向けて、またも大胆な采配を振るった。14日、前日13日横浜戦で今季8勝目を挙げた下柳剛投手(41)の出場選手登録を抹消した。次回先発予定の20日広島戦は、前回に1回2/3KOを食らった相手で、また苦手とされるデーゲームということも考慮されたようだ。

 山口投手コーチは「疲労回復に努めてもらうということ。それ以上はない」と説明。チームは15日から今季最後の9連戦を控えており、チーム2位タイの8勝左腕を欠くのは痛い。それでも真弓監督は、この9連戦を戦い抜く新たな構想を持っている。

 それが若手の台頭だ。真弓監督は「とにかく元気な者でね。みんなで戦っていく」と総力戦を宣言。2軍ではジェンや小嶋らが控えており、野手の野原祐だけでなく投手陣の底上げや台頭を計算している。

 また、下柳の1軍再登録は最短で24日から。順調に試合を消化すれば、その時点での残り試合は11。うちCS争いを演じるヤクルトと6試合、広島とも1試合残しており、経験豊富なベテラン左腕をフル回転で投入する可能性もある。「まだヤクルトの方が(残り試合数が)多い。とにかく一戦一戦ね」。CS争いが最も佳境に入る今月末を見据え、指揮官が早めの手を打った。

 [2009年9月15日10時40分

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