ソフトバンク秋山幸二監督(47)が来季Vを誓った。30日、都内のソフトバンク本社で孫オーナーと昼食をともにし、今季終了の報告を行った。「今日、本当は優勝の報告がしたかった。チャンスがあっただけに悔しかった。来年こそソフトバンクのシステムを活用しながら優勝報告をしたい」。監督就任1年目で、昨年最下位だったチームを3位とAクラスに返り咲かせた指揮官は、さらなる飛躍を言葉にした。

 頼もしいバックアップも約束された。来季は孫オーナーが起業してから30周年にあたる。「30周年にあたりビジョンを出したい。球団のあり方をしっかりとらえたい。選手が活躍する環境を整える。ファンとの結節点、それがホークス」とオーナーは明言。前日29日の決算発表では4~9月期で過去最高(同期比)の営業利益2306億円を明らかにするなどグループの業績も好調。戦力補強について「監督中心に『これは』と意を決された選手(の獲得)に、ご支援したい」ときっぱり。国内FA戦線への参戦も辞さず、FA権を持つロッテ小林宏らの動向を見守っていく構えだ。

 ソフトバンクならではの支援もある。全選手に「iPhone」を配布し、全対戦動画をいつでもチェックできる環境を整えているが、今後はさらに「スローモーションで動画を見られるように」(孫オーナー)と特別プログラムを開発するつもり。ソフトバンクグループの総力を挙げ、球団初優勝の美酒を奪いにいく。

 [2009年10月31日11時29分

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